.................................................................. 

      

おすすめ絵本

「いろ いきてる」 谷川俊太郎 文/元永定正 絵(福音館) 2006

 

1977年、あの「もこ もこもこ」が、出版された。最初は売れなかったというこの本は、いまや絵本好きなら、誰でも知っている本になった。2011年現在77刷りという。その本のカバー裏に谷川さんの文章が載っている。

もとながさんはへんなえばかりかきます。ぼくはもとながさんがかくへんなえがだいすきなので、いっしょにこのえほんをつくりました。そうしたら、えほんもすこしへんなえほんになりました。かぜをひかないように、きをつけてよんでね。

当時、46歳の谷川さんと元永は55歳だった。それから34年、今回紹介する「いろいきている」は、この二人の良さが見事にあふれている!と思う。エネルギーとことばと、この美しさは、これ以上のものはない、と思わせてくれる。本永さんはこの絵で東郷青児美術館大賞を受けている。テキスタイルの染色や織りをする方にも評価されているが、わたしはこの本を満3歳の子どもに贈りたい。

この本は、「いろ」をテーマにしているが、色の名前はひとつしか出てこない。最初のページは赤だが、「あっ、いろ、いきてる」ということばで、赤とはかいていない。そのあとも色の名前はない。谷川さんのことばが気持ちよく、絵をゆっくりと楽しめる。

ついたり きえたり 

ちっともじっとしていない

どこにいきたいの? 

 なにになりたいの?

わーおこらないで

え、ないてるの?

と問いかける場面は、まさにそのとおりで、うなってしまう。

こういう「いろ」と出あわせたかった。

色の名前をいっぱい知っている子も多いが、そんなことはじゃまだ。色の名前を知り始めた頃に、3歳(それより前ではない)すぎて贈りたい。2歳のころの単純な二つの世界では解決しない心、絵の具が、たらたらと落ち、跳んで、何色と聞かれても答えられない(答えたくない)さまざまな色の世界を味わいたい。

何色なんて、どうでもいいでしょ。だって、いろ、生きてるから、いろ、生まれてるから。

(高橋)

 

 

 

    「ビロードのうさぎ」            
       
        作・ マーシュリィ・W・ビアンコ         
        絵/翻訳・ 酒井駒子              
                                 
                   
    子どものころ、大切にしていた人形やおもちゃ。
    誰かにあげてしまったのか、捨ててしまったのか、いつの間にか
    自分のそばからいなくなってしまった…。
    そんな思い出は、だれのでもあるのではないでしょうか。

    クリスマスの日に、ぼうやにプレゼントされたビロードのうさぎ。
    ぼうやに愛されたうさぎは、本当のものになります。
                                 
    本当に愛されたものは、本当のものになることができる
    これは人間も同じではないでしょうか。
    本当に愛するってどういうことでしょう。
    いろいろな方法があるかもいしれません。
     
    本当に愛されたことのある人しか、本当のものにはなれないのです。


.................................................................. 

          「みどりいろのたね」

         作・ たかどのほうこ           
         絵・ 大田大八
           

    
えんどうまめといっしょに、蒔かれてしまったみどりいろのあめだま。
    
土のなかでは、どんなことが起こるのでしょうか?
                         
     お互いに相手のことを知らないので、にらみあいになります
      その戦い(?)が笑えます。
                               
      まめがあめだまをなめてみることになり、あめだまは、なめられるごとに小さくなっていきます。
      あめだまは、なめられて、「おいしい!」と言われることが誇りなのです。うれしそうです。
      最後にあめだまはなくなってしまいます。

      あめだまをなめた種からは、一体どんなものが育つのでしょうか?
      こんなことあったらいいな、と考えたことがある?そんなお話です。

                                                    福音館書店 1988

..................................................................